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ムスリムがアラビア半島を制し、イスラーム帝国を築いて以来、イスラーム的な生き方に対する誤解や俗説が広められ続けてきました。1400年以上も前、唯一なる神への崇拝が世界を変えましたが、現在では世界中の人々にとってかつてない量の情報へのアクセスが可能になったにも関わらず、イスラームについての俗説は消えません。この論考では、現在における誤解と不寛容の原因となっている10の一般的な俗説について検証していきます。

1.イスラームはテロを推奨している。

21世紀も最初の10年を終えましたが、これは現時点でおそらくイスラームについての最も大きな誤解でしょう。無実の人々が殺され続けるこの狂気じみた時代において、イスラーム宗教は非常に具体的な戦争規定を有しており、生命の不可侵性について多大なる強調をします。

 “人を殺した者、地上で悪を働いたという理由もなく人を殺す者は、全人類を殺したのと同じである。人の生命を救う者は、全人類の生命を救ったのと同じである。”

(クルアーン5:32)

無実の人々の殺害は完全に禁じられています。預言者ムハンマドが教友たちを戦場に送り込んだ際、彼はこう述べています。「神の御名によって出陣し、老人男性、幼児、女子供を殺めてはならない。神は善行に務める者を愛されるのであるから、善きことを広め、善行するのだ。」ある戦のあと、預言者は地面に女性の遺体を見つけてこう言いました。「彼女は戦闘に参加してはいなかったのだ。なぜ彼女が殺されなければならなかったのだ?」

それらの規定は、イスラーム帝国の初代カリフであるアブー・バクルによってさらなる強調がなされました。彼はこう述べています。「私は次の10の事柄を命じる。女性、子供、老人、虚弱者を殺めないこと。果実を実らせる木を切り倒さないこと。居住区を破壊しないこと。食べる目的以外で羊やラクダを屠殺しないこと。蜂を燃やしたり追い散らしたりしないこと。戦利品から窃盗しないこと、そして臆病者であってはならない。」これらに加え、ムスリムは正当化することのできない侵略行為をすることが禁じられます。敵兵以外を殺害することは、絶対に許されていません。

 “あなたがたに戦いを挑む者があれば、アッラーの道のために戦え。だが侵略的であってはならない。本当にアッラーは、侵略者を愛さない。”

2.イスラームは女性を抑圧している。

イスラームは女性に対し、その人生のあらゆる局面において最も大きな敬意を示します。女性は娘として、父親への天国の扉を開く存在であり。女性は母親として、天国をその足元に控えています

3.ムスリムは皆アラブ人である

イスラームはあらゆる時代、あらゆる場所、そしてあらゆる人々に対して啓示された宗教です。クルアーンはアラビア語で啓示され、預言者ムハンマドもアラブ人だったものの、すべてのムスリムがアラブ人であると思い込むのは間違っており、またすべてのアラブ人がムスリムであるということも同様です。事実、世界の約16億人のムスリムの大半はアラブ人ではありません。

特に欧米社会の多くの人々はイスラームを中東と結び付けるものの、ピュー研究所によるとムスリムの3分の2(62%)はアジア太平洋地域に居住し、実際には中東と北アフリカ諸国のムスリムを合わせた数(3億1700万人)よりも、インドとパキスタンに住むムスリム(3億4400万人)の方が多いのです。

またピュー研究所によれば、「ムスリムは世界各地の49カ国において、人口の過半数を占めている。ムスリム人口が最も多い国家(2億9000万人)は、人口の87.2%がムスリムのインドネシアである。インドは世界で2番目にムスリム人口の多い国家(1億7千600万人)であるものの、ムスリム人口は全体の14.4%を占めているに過ぎない。」

イスラームは宗教であり、人種でも民族集団のことでもありません。それゆえスカンジナビアのようなツンドラ気候であれ、フィジー諸島のような温暖な気候であれ、ムスリムは世界中のあらゆる地域において存在しています。

 “人びとよ、われは一人の男と一人の女からあなたがたを創り、種族と部族に分けた。これはあなたがたを、互いに知り合うようにさせるためである。”

(クルアーン49:13)

  1. アブー・ダーウード
  2. イマーム・アフマド
  3. サヒーフ・ムスリム。アフマドとイブン・マージャにおいては娘が父親にとっての「火獄からの盾」であると言及されています。
  4. バイハキー
  5. アフマド、ナサーイー
  6. ティルミズィー
  7. ピュー・フォーラム、宗教&人生欄「世界のムスリム人口調査」報告。


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