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ゴグ・マゴグ族は、クルアーンにおいて数カ所で言及されています。そのうちの1箇所で、神は彼らの種族がズル=カルナインの時代には存在していたことを明確にしています。神はこう述べています。

 “彼(ズル=カルナイン)が2つの山の間に来た時、彼はその麓にほとんど言葉を解しない一種族を見付けた。彼らは言った。「ズル=カルナインよ、ゴグとマゴグが、この国で悪を働いています。それで私たちは税を納めますから、防壁を築いて下さいませんか。」彼は(答えて)言った。「主が私に授けられた(力)は、(この種族よりも)優れている。それであなたがたが、力技で助けてくれるならば、私はあなたがたと彼らとの間に防壁を築こう。鉄の塊りを私の所に持って来なさい。」やがて2つの山の間の空地が満たされた時、彼は言った。「吹け。それが火になるまで。」(また)彼は言った。「溶けた銅を持って来てその上に注げ。」それで彼ら(ゴグとマゴグ)は、それに登ることも出来ず、またそれに穴を掘ることも出来なかった。彼(ズル=カルナイン)は言った。「これは、私の主からの御慈悲である。しかし主の約束がやって来る時、彼はそれを粉々にされよう。私の主の御約束は真実である。」(ゴグとマゴグの現れる)その日われは、人を御互いに押し寄せる波のようにまかせよう。その時ラッパが吹かれ、それでわれはすべての者を一斉に集める。”

(クルアーン18:92−99)

その他のクルアーンの箇所で、神は彼らを最後の時の兆候として言及しています。神は述べられています。

 “ゴグとマゴグが(防壁から)解放されて、どの丘からも勢いよく下って来る時までは。真実の約束(復活の日)は(その実現が)近付いているのである。見なさい。信仰しない者の目は坐ってきて(言うであろう)。「ああ、情けない。私たちはこのことを疎かにしていました。いや、わたしたちは不義な者でした。」”

(クルアーン21:96−97)

預言者(神の慈悲と祝福あれ)は、彼らが最終的に開放されるときに関し、次のような説明をしています。

 “ゴグとマゴグは、バイトル=マクディスにある山、アル=ハマル山に到達するまで歩み、こう言うでしょう。「我々は大地の者たちを殺した。次は空の者たちを殺そう。」彼らは空に弓矢を放ち、それらの弓矢は血まみれの状態になって彼らに戻ってくるのです。”

アハマドはムスナドにおいて、次のハディースを記録しています。

 “毎日、ゴグとマゴグは防壁を破ろうと穴を掘っています。その穴の先に陽の光が見え始めると、彼らの監督はこう言うのです。「戻るのだ。穴を掘るのは明日再開せよ。」そして彼らが戻ってくると、防壁は以前よりも強化されたものになっているのです。神が彼らの開放をお望みになるまで、彼らはこれを繰り返すのです。彼らが陽の光が見え始めるまで堀り進むと、監督はこう言うでしょう。「戻るのだ。穴を掘るのは明日再開せよ。神の御意ならば。」このとき、彼らは例外的に「神の御意ならば」 と言い、神の御意に委ねます。彼らが翌日戻ってくると、穴は去ったときと同じ状態のままなのです。彼らは掘り進め、人々の前に現れます。彼らはすべての水を飲み尽くし、人々は要塞の中に立て篭もるでしょう。ゴグとマゴグは空に弓矢を放つと、それらは血のようなものにまみれて地上に落ちてきます。ゴグとマゴグは言うでしょう。「我々は大地の人々に勝利した。そして天の人々を超えたのだ。」すると神は彼らのうなじにミミズのようなものを送り、それによって彼らは死に絶えるでしょう。ムハンマドの魂がその手中にある御方(神)にかけて。大地の獣は肥えるでしょう。」

(アッ=スユーティー)

上記の2つの部分が引用された長いハディースの中で、預言者はさらにイエスとゴグ・マゴグ族との関係について説明しています。イエスが偽メシアを殺したあと、預言者は次に何が起きるかについて語っています。

 “そして神が守った人々はマリアの子イエスの元にやってきて、彼は彼らの顔を拭い、彼らの天国における位について告げ知らせます。そして神はイエスに、次の言葉を啓示するのです。「われはわれのしもべたちの中から、誰も戦うことの出来ないような者たちをもたらした。あなたはこれらの人々を連れ、トゥール山へ赴くのだ。神はゴグ・マゴグを遣わし、彼らはあらゆる丘からなだれ出てくるだろう。」彼らの第一陣はティベリウスの湖を通過し、その水を飲むでしょう。彼らの後陣が通過すると、彼はこう言うでしょう。「ここにはかつて水があったのだ。」イエスと彼の追従者たちはここで(トゥールで強襲を受けて)捕らえられ、それにより、彼らにとっては雄牛の頭が100ディナール(金貨)よりも愛おしい程になります。そして神の使徒イエスと彼の追従者たちは神に祈り、神は彼らのために(ゴグ・マゴグの首を攻撃する)虫を遣わし、翌朝には彼らは1人の人間であるかのように絶滅します。神の使徒イエスと彼の追従者たちは、大地において、彼らの腐敗した死骸と悪臭のない空間をほとんど見つけ出すことが出来ないでしょう。神の使徒イエスと彼の追従者たちは、再び神に嘆願し、神はバクトリア(現在のアフガニスタン地方)のラクダのような首を持つ鳥を遣わし、それらの鳥は死骸を運び出し、神の望んだ場所に捨てるでしょう。そして神は日干し煉瓦の家やラクダ毛のテントが耐え忍ぶことの出来ないような豪雨を降らせ、まるで鏡のようになるまで大地を洗い流すでしょう。すると大地は実りをもたらし、祝福を取り戻し、その結果として大人数が食べることの出来るようなザクロを生やし、その皮の下では宿を取ることが出来る程です。また乳牛は集団が飲むことの出来る程の乳を出し、ラクダは部族全体が飲むことの出来る程の乳を出し、羊は家族全体が飲める程の乳を出すようになるでしょう。そのときになると、神は人々の腋の下を吹き抜けるような心地良い風を吹かせ、それはすべてのムスリムの生命を奪い、邪悪な者たちしか生き残らず、彼らはロバのように姦通をし、彼らに最後の時が訪れるのです。”

サヒーフ・ムスリムに収録されているもう1つの重要なハディースでは、預言者が将来的なゴグとマゴグの襲来について語っており、同時にすべての人々が熟考すべき重要な教訓に関して述べています。

 “唯一なる神の他に神はありません!ゴグとマゴグの防壁は開きつつあります。それにより動乱が始まり、アラビア半島には破壊がもたらされるでしょう。”

(伝承者の1人)スフヤーンは、手で十を示し(て指の間を広げ)、私(預言者の妻の一人ザイナブ)はこう言いました。

 “神の使徒よ、我々の間には善良な人々がいるにも関わらず、全滅するのでしょうか?”彼はこう応えました。「もちろんです。しかしそれは悪がはびこる時だけです。”

(因みに、ゴグ・マゴグ族とは一体何者なのかという推測については大いに議論されてきました。しかしながら、ここではそうした議論に関して、紙幅の関係からクルアーンとスンナにおいて語られていることのみに言及しています。よって、ゴグ・マゴグ族を識別することに関しては、非常に限定的な事柄を述べるに限られています。しかしながら、いくつかのハディースでは、彼らの身体的特徴についても叙述されています。)

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